vol.20「橋で会いましょう号」(2022.5)

つひまぶvol.20号、5月号「橋で会いましょう!」号をリリースしましたー。

当初、大阪は水都、中之島や大川を擁するキタは水の都でもあるので、橋を特集して紹介しよう!って目論見だったのですよ。
ところが話は二転し三転し、転がり倒した挙げ句、「橋にまつわる物語」に傾いていったのですね。
まあ、誰が設計して、何年にできて、構造はどうで、と、そんな話をしても楽しくないし。

キタを代表する橋といえば、天満橋・天神橋・難波橋の浪華三大橋です。さまざまな錦絵にも描かれてきた、大阪を代表する風景ですな。天神祭のメインのランドマークでもあります。
なので、ここはうるさ方がたくさんいるので、ありきたりに紹介するとエラい目にも遭いそうで。いろいろと考えた結果、水の上からの視点で橋を語ってもらうとおもしろいかも!と、思い立ち、「御舟かもめ」の吉崎かおりさんに、ピッポッパ。少し前に久しぶりにかもめに乗船したので、そんなこともきっと頭にあったのでしょう。
で、かおりさんに水の上から見る橋の魅力を語ってもらったのですが、そもそも、なんでかもめの船長やってるのよ?ってところから話をお聞きしていると、そっちのほうがおもろく(笑) そっちの話もまあまあ誌面を割いてます。おもろい記事になってます。

んで、こっから橋にまつわる物語を4本。
田蓑橋の北詰にある「蛸の松」は立派なものですが、これは二代目で、南詰近くに初代「蛸の松」があったのです。そしてこの松を見守り続けてきたのが、大阪師範学校(現 大阪教育大学)の同窓会組織。小・中・高・大学・教員とそれぞれで同窓会が組織されているという、ちょっと他に類を見ない巨大な同窓会組織が同学には組織されているのですが、そちらと「蛸の松」の長きに渡った関係が興味深いです。

水晶橋は、元ネタがパリにあるポンヌフ橋です。で、ポンヌフ橋といえば90年代のユースカルチャーを直撃した映画『ポンヌフの恋人』があります。橋そっちのけで、映画『ポンヌフの恋人』解説が怒涛の勢いで展開されとります! デヴィッド・ボウイまで登場させてるし、橋から何万光年も離れた素敵な物語が展開されとります!

玉江橋といえば、落語『鷺とり』です。玉江橋は大阪市の西にあるなにわ筋にかかる橋で、四天王寺は谷町筋に面したお寺さん。『鷺とり』では、玉江橋から一直線上に四天王寺が見えるという前提になっているんだけど、位置関係だけ見てると、そんなわけないじゃないですか。ところが、見えた。優れた古典落語は、そのあたりの場面設定では嘘をつかずに正確に描写してあるから、そのことがわかります。そんな、うそ(ファンタジー)を成立させるための場面設定の正確な描写について、落語家さんにお話をお聞きしました。

4本目は難波橋。ライオン橋と言ったほうが通りがええですかね。このライオン、じつは和歌山に兄弟がいるんです。なぜに?という話を、歴博の船越幹央先生にお聞きしにいってきましたよ。ついでに和歌山まで兄弟ライオンを見てきました。和歌山と大阪をつなぐミッシング・リンクの謎について迫っています。

エピソードを4本紹介したあとは、中之島のすべての橋についての解説などを。こーゆーのはお約束ですが、お約束通りにやってもおもしろくないので、おもいっきり主観で橋の紹介してます。役に立たん人には何の役にも立たん紹介ですが、少しの人でもあっても、誰かの心に刺さればいいじゃないですか。

中之島といえば忘れちゃいけねえ、蜆川!と、髙橋先生が吠えたわけではないのだけれども、今はなき蜆川にもたくさんの橋が架かっていたので(蜆川十橋)、その痕跡を見て歩きましょう!とおっしゃって、堂島連合の霞流会長と一緒に蜆川跡をウォーキング。何キロ歩いたっけな? 2時間くらい、まあまあの距離を逍遥したのでした。そのレポは話題が広くカバーされていて、いや、一級のエッセイになっているではないですか。おもろい。

特集の〆は、橋番付。錦橋のたもとに碑があって、おもしろいねー!なんて話をしていて、でも、当初は大きく取り上げる予定はなかったのだけれども、調べているうちに、これめっちゃおもろいやん!となって、急遽、大きく取り上げることに。図書館に行って調べてもらったりして、いろんなものをランキングにしてします「見立番付」のことなど、興味深いことがたくさんわかってきました。へー!へー!へー!の連発です☆

コラム2本を。
ひとつは、「キタの手みやげ」に、『大阪市パノラマ地図』をチョイス。なんでこれが手みやげなん?ってお思いでしょうが、いいじゃないですか。くらしの今昔館で複製品が2,200円で売ってるんですよ。まずもって、そのことを紹介したくて。イラストちっくだけど詳細精緻に描かれている地図なので、見ていてまったく飽きない! そんな地図です。ぜひ☆

もうひとつのコラム「北区マップ考現学」からは『大阪あそ歩』のまち歩きマップ集を。大阪市内150コースのまち歩きマップ集だけど、これ、地元の人たちがめいめいでおこなうまち歩きのための手作りマップなので、そもそもコースがマニアックだし、地域のエンパワーメントに生かすことができる意義のあるマップ集です。現在、入手困難だけど、個別のマップはネットからダウンロードできるので、ぜひ見てみてください。

いつも最終見開きはキタで活躍する女性を紹介する「彼女とキタのラブストーリー」では、今回はイラストレーターのUmiさんをご紹介。大淀東の広報誌などで彼女のイラストを目にする機会が増えてきたので、どんな方なんだろう?とオファーをしました。独立直後のはちゃめちゃなエピソードが紹介されて、すげーっ!ってなります☆ 今後ますます活躍していく彼女なので、今のうちにぜひ知っておいてください。

最終ページは、再び橋。橋というよりも、中之島の北を流れる堂島川。そして堂島川と橋から眺める夕日。中之島の水辺は日常的にキレイな夕日を眺めることができる、ある意味、キタの日想観的場所!なのです。
そもそも、橋をやろう!ってなったのも、こんな話がスタートだったような気もします。すぐそばに夕日がある中之島の景色とそこで育まれた物語。

ほんで最後になりましたが、表紙ですよ。
バルタン作の表紙、すげーインパクトです!☆
猫好きなバルタンなので、ライオン橋のライオンをモチーフに橋をイメージしたイラストで、ってところからスタートして、やっぱ、橋じゃなくて橋をめぐる物語に趣旨が変わりそうなので、そんなかんじでーとお願いしていたところ、もはや橋でも何でもなく(笑) いやでもおもろいですよね。ライオンはしっかり生きてる気がするしー。

というわけで、怒涛の号となったつひまぶ「橋で会いましょう」号は、北区役所、北区民センターほか、西日本書店、TOWAブックスなど、いろんなところに置いてます。配架場所はHPを。

contents

特集「橋で会いましょう@中之島」
・御舟かもめ船長・吉崎かおりさんに聞く「川から眺める浪華三大橋(天満橋・天神橋・難波橋)と中之島の景色」
・大阪教育大学教員同窓会「天遊」に聞く「初代蛸の松の行方」- 田蓑橋 –
・第七藝術劇場副支配人・永口尚紀さんに聞く「映画『ポンヌフの恋人』の舞台、ポンヌフ橋は水晶橋のモデル」 – 水晶橋 –
・落語家・笑福亭智丸さんに聞く「上方古典落語『鷺とり』に見る、四天王寺が見えたという〝うそ〟と〝ほんま〟」 – 玉江橋 –
・大阪歴史博物館学芸員・船越幹央先生に聞く「ライオンの兄弟が和歌山に」 – 難波橋 –
・中之島の橋ぜんぶ
・堂島連合振興町会長・霞流喜久英さんと歩く「消えた蜆川(曽根崎川)逍遥 蜆が取れ船が行き交った頃の記憶を探しに」
・浪華橋々繁栄見立相撲と見立番付いろいろ
・キタのええもん キタの手みやげ – 現代と大正時代を比べて大盛り上がり『大阪市パノラマ地図』
・北区マップ考現学 – 大阪あそ歩 まち歩きマップ集
・彼女とキタのラブストーリー(第19回) – イラストレーター Umiさん

・『喫茶の店ボア』店主 室谷聖子さんに聞く「日常のすぐそばにある夕日の特等席」

PDF

つひまぶ vol.20 橋で会いましょう@中之島.pdf

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